🔍 探偵クイズ vol.10:「正義のための嘘」
【問題】
元詐欺師で最近保釈された男・高津が、自宅で絞殺体で見つかった。
過去に多数の高齢者を騙した経緯があり、被害者遺族からは恨みを買っていた。
死亡推定時刻は午後8時〜9時。
部屋に荒らされた形跡はなく、物取りの可能性は低い。
現場の状況と、被害者の知人関係から、動機のありそうな人物は複数いた。
しかし探偵は、全員のアリバイを確認した後、
最も疑われていなかった人物――被害者の“更生支援ボランティア”を名乗る女性に目を向けた。
「動機がないように見せる“優しさ”こそが、もっとも危険な嘘だ」
――探偵の言葉の意味とは?
💡 ヒント①
殺害直前の電話は、落ち着いた雰囲気だった。
💡 ヒント②
遺体の手に赤と青の絵の具のような汚れがあった。
💡 ヒント③
支援女性は詐欺被害者の孫である過去を隠していた。
✅ 答え
犯人は“更生支援ボランティア”を名乗っていた女性。
実際には彼女の祖母が詐欺被害者で、被害額を苦に自殺していた。
彼女は善人を装い、加害者に近づき、制裁を下す機会を伺っていたのだ。
被害者が絞殺される直前の穏やかな電話は、彼女とのやりとりだった。
信頼させた上で訪問し、抵抗させずに首を絞めて殺害。
決定打となったのは、遺体の手の絵の具のような汚れ。
実は犯人は手作りの支援カード(塗り絵つき)をプレゼントしており、
それを受け取った際の痕跡が被害者の指に残っていた。
犯人は証拠が残らないよう周到に準備していたが、
探偵はその小さな“色”の違和感から、彼女の偽りの動機を見抜いたのだった。