匿名交際が増える背景とリスクについて考える

最近、探偵へのご相談の中で増えているのが、マッチングアプリで知り合った男性との交際・妊娠トラブルです。
「妊娠が発覚した途端、男性と連絡が取れなくなった」というケースが少なくありません。詳しく話を伺うと、相手の本名・電話番号・住所・勤務先すら知らないという方も多いのです。
一見信じがたい話ですが、今こうしたケースは決して珍しくありません。
なぜ身元を隠したまま交際する人が増えているのか?
背景には、性犯罪の罰則強化と「不同意性交」の厳格化があります。性行為の同意は後から「なかった」と主張されると証明が非常に難しいため、身元を明かさずに交際する男性が増えていると考えられます。
「不同意性交」立証の難しさ
不同意性交は、「同意がなかった」ことも「同意があった」ことも証明が難しい問題です。そのため、告発された側が無罪でも社会的に「性加害者かもしれない」というレッテルを貼られてしまうリスクがあります。
こうした事情から、身元を出さないことが自己防衛とされる風潮が広まりつつあります。
匿名交際のリスクと被害の拡大
匿名交際の増加は二重のリスクを生みます。
- 妊娠や金銭トラブルが起きても、責任を追及できない
- 性犯罪があっても、加害者の特定が困難
- 結果的に泣き寝入りする被害者が増える
さらに、こうした被害を恐れて身元を隠す人が増えるという、負の連鎖が広がっています。
これからどうすべきか?
この問題は単なる男女間のトラブルではなく、社会全体で考えるべき課題です。
- マッチングアプリ側の本人確認の厳格化
- 利用者自身のリテラシー向上
- 証拠保全や同意確認の仕組みづくり
「知らない相手だからこそ、何も起きないとは限らない」という意識を持ち、問題が起きる前に相手の素性を確認することが大切です。