📌 備蓄米の販売ブームと“熱狂”する国民
政府が放出した備蓄米(2022年産の古古米)が、全国のスーパーで5kg 税込2138円という“ありがたみ価格”で登場。
その米を求めて、早朝4時から並ぶ人々の行列が全国各地で発生しています。
並んだ市民の声は、「安くてありがたい」「テレビでおいしいって言ってた」「一度食べてみたい」など、期待と好意的な反応が目立ちます。
しかし、実際に試食した飲食店からは…
→ お酒や昆布を加えて“ごまかして提供”
一方、政治家たちは笑顔で「おいしいですね」「新米のようです」とコメント。
財務副大臣は「米価は大きく下がらない」と胸を張ります。
──炊飯器の中で、何が炊き上がっているのか。
それは“ごはん”ではなく、“印象”かもしれません。
🍚 古古米とは何か?──その正体に目を向けよう
古古米とは、収穫から2年以上が経過したお米。
風味が落ち、パサつきやニオイが出ることから、通常は飼料用や加工用として使われることもあります。
政府が業者に放出する際の価格は1kgあたり50~80円。
5kgでもおよそ300円前後が原価の目安です。
それがパッケージを変え、話題に乗り、2000円以上の“ありがたみ価格”で店頭に並ぶ。
これって「美味しさ」ではなく、「ありがたさ」にお金を払っていませんか?
🙏 感謝の行列?それとも思考停止の炊飯儀式?
午前4時から並んでコメを買う。
「達成感があった」「ありがたい」と語る人もいます。
それはもう、“米を買う”というより、“何かに祈るような儀式”にも見えてきます。
「行列に並んだ」
「テレビが言ってた」
「政治家が褒めてた」
そのすべてが、“考えなくて済む理由”になってはいないでしょうか。
私たちはいま、湯気とともに思考を蒸発させていないでしょうか。
🎭 美味しいのは“味”か、“演出”か
テレビに映る政治家たちは、笑顔で「新米のよう」と絶賛。
「消費者の選択肢を広げたい」ともコメントしています。
──でも、それって「演出を褒めている」だけでは?
においをごまかし、味をごまかし、そして「おいしい」という言葉でごまかす。
それが“国民支援の味”として通ってしまうのが、今のニッポンなのかもしれません。
💰 その“お得な米”、もとはあなたの財布から
備蓄米は、災害備えとして政府が税金で購入したお米です。
つまり、もともと“我々の金”で仕入れたもの。
それが、古古米として処分対象になり、今度は「数量限定!特価!」と有料で売られる。
しかも、それを自分たちの金で再び買わされているのが、いま私たちの現実です。
🎁 たとえば今、こんな状況なんだよ
これはまさに、売れ残った数年前の在庫商品を袋詰めにして、
「新春特価!数量限定福袋!」と並べたセール会場に、行列をつくって群がっているようなもの。
中身は処分対象だった商品なのに、
“限定感”と“メディアの後押し”だけで「掘り出し物」に見えてしまう。
しかも、その商品は数年前に自分の財布(=税金)で仕入れたものかもしれないのに、
もう一度お金を払って買い戻し、「お得だった」と満足して帰る。