既婚者同士が不倫している状態をW不倫と言いますが、我々が調査を行って、不倫相手が既婚者だったというケースは多くあります。その場合は不貞行為の慰謝料請求を行う場合に、相手が独身であった場合より話が少し込み入ってきます。
詳しく知っておかないと、こちらが損をしてしまう場合もありますので、W不倫の慰謝料請求の注意点を解説していきます。
W不倫には被害者が２人いる
（A男A子夫妻 B男B子夫妻 のA男とB子が不倫関係であったとします）
配偶者とは離婚はしない場合→A子がB子に対して慰謝料請求を行った場合、B男からA男にも同じように慰謝料請求されると考えておいた方が良いです。
離婚していない場合は、A子はA男との夫婦共有財産からB男への慰謝料を払う事になるのでプラスマイナスゼロという事になります。
配偶者とは離婚する場合→B男がA男に対して慰謝料請求を行っても、A子には関係無い事柄になりますし、B子に慰謝料請求もできます。（この場合A男の経済力によっては養育費などに影響が出るかもしれないので注意が必要かもしれません）
＊離婚はせずに慰謝料請求をする場合は、双方の慰謝料請求によって、どちらの方がその金額が大きくなるのかを考慮する事が重要になります。
慰謝料の金額が大きくなってしまうケース
・離婚には至らなかった→離婚に至った方が、それだけ夫婦関係がダメージを受けたと解されるため婚姻関係を維持するよりも慰謝料の額は高額になります。
・不倫における責任が片方よりも重い→不倫の主導権がどちらにあったのか、不倫を先導した方が罪が重いとされ、職場の上司と部下で、上司が力関係を利用して関係を迫った場合なども慰謝料が高額になります。
まとめ
上記にあるように、W不倫の慰謝料請求の場合はその不倫の状態を考慮して慎重に物事を進める必要があります。
不倫相手に対して速やかに慰謝料請求を行い、相手方が自分の配偶者には知られずに事を収めたい場合にはすんなりと提示額に応じる場合があります。
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