
【福岡バラバラ殺人事件】
― 深夜の連れ去り、断片となって戻った命 ―
2010年3月15日、福岡市西区・能古島の海水浴場にて、女性の遺体の一部が発見された。
それは腹部から脚部にかけて切断された残酷な姿だった。
翌日、遺体は福岡市で働くOL・諸賀礼子さん(当時32歳)と判明。
続く4月9日、福岡競艇場で両腕が、4月16日には須崎埠頭で胴体と頭部が発見される。
諸賀さんは3月5日の夜から行方不明となっていたが、その前後にアパートの周辺で男女の言い争う声が目撃されていた。
不可解な点
- 争った形跡のない室内に対し、内側から割られた窓ガラスという不自然な痕跡。
- 深夜2時、男性が諸賀さんの肩を抱えるようにアパートから出ていく姿が確認されている。
- 事件後も、諸賀さんのアカウントでSNSにアクセスした形跡あり。何者かによる偽装か?
浮上する容疑者
事件の約4か月前、諸賀さんは交通事故を起こし、相手の男性と過失割合を巡ってトラブルになっていた。
諸賀さんはこの男性からの電話を「怖がっていた」というが、男性は「家の場所は知らない」と主張。しかし、本人がネットの日記で「家の前をうろつく人影がある」と記していたのも事実。
さらに後日、諸賀さんの腕時計を質入れしていた男が窃盗容疑で逮捕される。男は「拾っただけ」と供述し、本人との接点は不明。
残された謎
- なぜ遺体はバラバラにされ、複数の場所に分散して遺棄されたのか?
- 犯行の動機は怨恨か、猟奇性を帯びた計画的犯行か?
- 「拾った」と語る男は本当に無関係なのか?
- SNSアクセスの正体は誰だったのか?
若き女性を襲った凄惨な運命、その真相はいまだ闇の中。
警察庁は本事件に対して最大300万円の懸賞金を設定している。