🔍 探偵クイズ vol.14:「声が証言する嘘」
【問題】
IT企業の役員・鳴瀬が自室で死亡しているのが発見された。
彼は銃で撃たれており、死亡時刻はおよそ23時頃とされている。
現場には異常はなかったが、唯一の証拠として残されていたのが、
鳴瀬の部屋に設置された防犯用ボイスレコーダー。
その録音データには、**「ドアが開く音」「男性の怒鳴り声」「銃声」「倒れる音」**が順番に記録されていた。
会社の後輩・白石が容疑者として浮上したが、彼にはその時間の完全なアリバイがあった。
録音データを聞いた探偵は、言った。
「この音声、確かに“事件”は記録されている。
だが……“その時”起きたとは限らない。」
その意味とは?
💡 ヒント①
録音は毎日23時から自動で行われる設定だった。
💡 ヒント②
録音ファイルは日付なし・自動上書き保存。つまり前のデータが消えていた。
💡 ヒント③
録音データには“再生履歴”が残されていた。
✅ 答え
音声記録は、犯行当日の録音ではなかった。
レコーダーは毎日23時に上書き録音される仕様。
犯行当日は、既に録音されていた「過去の事件音声」を
犯人が“再生”してマイクに拾わせたことで、
あたかもリアルタイムの犯行のように偽装されたのだ。
探偵は録音の再生ログを調べ、犯行時刻の前に再生された形跡を発見。
また、録音された怒鳴り声の主が白石ではなく、数年前にトラブルを起こしていた別の人物だったことも判明した。
犯人は、録音によるアリバイ崩壊を狙ったが、“音声の正確な時刻”という弱点を突かれた。
「録音された“音”が真実でも、それが“いつの音”かを確認しないといけません」
探偵は、音の“裏切り”を見破ったのだった。