🔍 探偵クイズ vol.15:「消えた密室の女」
【問題】
タワーマンション30階、漫画家・秋元玲奈の自宅で、不可解な事件が起きた。
編集者が打ち合わせに訪れた際、ドアは内側から施錠されていた。
呼びかけても返事はなく、管理人を呼んで鍵を開けて入ると、室内は無人だった。
だが、前日深夜、隣室住人は「部屋から誰かと話す声がしていた」と証言。
また、警備会社の入退室記録にも“深夜1時に在宅”と記録されていた。
玄関ドアも窓も“内側からロックされ”、ベランダの足場もなし。
玲奈はどこへ消えたのか? 誘拐か? 自殺か? 密室トリックか?
探偵は現場を確認してつぶやいた。
「密室に誰もいないことが、“消えた”証拠とは限らない。」
その意味とは?
💡 ヒント①
寝室に寝た形跡はなく、持ち物も出かけた形跡がない。
💡 ヒント②
浴室のドアに内鍵がかかっていたが、呼びかけに応じなかった。
💡 ヒント③
バスタブの蓋がずれていた。中身を確認した者はいなかった。
✅ 答え
秋元玲奈は室内の浴槽内で死亡していた。
事件は自殺を装った他殺で、犯人は深夜に彼女を殺害し、遺体を浴槽の湯に沈め、蓋をして隠した。
翌朝、室内に入った者は浴槽の中を確認せず、“部屋には誰もいない”と誤解した。
施錠状況から「密室=不在」とされ、“失踪事件”として捜査が進んだが、
探偵は浴室の蓋の位置や湿度、湯温に着目し、遺体の存在を突き止めた。
密室トリックの本質は、“誰もいないことを信じ込ませること”。
玲奈は“消えた”のではなく、ずっとそこにいたのだった。