🔍 探偵クイズ vol.16:「いなかった犯人」
【問題】
ある企業の専務・藤本がオフィスで何者かに毒殺された。
死亡時刻は午後8時頃とされ、彼の飲みかけのコーヒーから青酸化合物が検出された。
監視カメラには、午後7時50分に藤本が一人でコーヒーを淹れる姿が記録されている。
その後、誰も彼の部屋に入っておらず、彼は8時に倒れて死亡。
しかし、容疑者である社内の企画部長・大崎は、
午後7時30分から8時30分まで社外の会議に出席していたことが確認されていた。
会議には数名の証人もおり、会議室の監視カメラにも映っていた。
警察は「事故か自殺」と判断しようとしたが、探偵は言った。
「このアリバイこそ、最大の証拠だ」
その証拠とは?
💡 ヒント①
被害者はコーヒーを自分で淹れた姿がカメラに記録されている。
💡 ヒント②
青酸は即効性があるため、飲んでからすぐに発症する。
💡 ヒント③
容疑者・大崎は会議室から一歩も動いていないことが確認されている。
✅ 答え
犯人は「青酸を後から投入する方法」を利用していた。
容疑者・大崎は、事前に青酸をカプセルに入れ、コーヒーフィルター内に仕込んでいた。
フィルターは二重構造になっており、カプセルは
時間が経過すると自然に溶け、青酸がコーヒーに混ざる仕組みだった。
被害者は自分でコーヒーを淹れたが、その時は毒は溶け出していなかった。
その後、カプセルが時間経過で溶け、青酸がコーヒーに混入。
8時頃にコーヒーを飲んだ藤本は、即座に中毒死した。
大崎は「会議に参加していた」という完璧なアリバイを利用し、
物理的に現場にいなくても、「時間差で毒を効かせる」方法で殺害を実行した。
探偵は、コーヒーフィルターの二重構造と、時間差で溶けるカプセルからこのトリックを見抜いた。