ご質問
夫が風俗に通っていました。これは浮気になりますか?
また、浮気にあたる場合、夫に慰謝料請求はできますか?
風俗嬢に対しても慰謝料請求は可能でしょうか?
回答
まず、ご主人が風俗店に通っていた場合、それが「浮気」に該当するかどうかについてですが、一般的に法律上の「不貞行為」とは、配偶者以外との自由意思による肉体関係を指します。
風俗店においても性的サービスを受けていた場合、これは**「不貞行為」に準ずるもの**と判断される可能性があり、家庭裁判所でもこれを理由に慰謝料が認められた判例も存在します。
ただし、実際に慰謝料請求が認められるかどうかは、風俗通いの頻度・期間・家庭への影響・反省の有無など、具体的な状況によって異なります。
次に、夫に対して慰謝料請求ができるかという点ですが、前述の通り、風俗利用が婚姻関係を破綻させるほどの重大な裏切りと判断される場合には、請求が認められる可能性はあります。弁護士を通じて、法的措置を取ることも視野に入れるべきケースです。
一方で、風俗嬢に対しての慰謝料請求は原則として難しいとされています。なぜなら、風俗嬢がご主人の婚姻関係を知っていたとしても、業務としてサービスを提供している立場であり、一般的な不倫関係とは性質が異なると判断されるためです。
【ポイントまとめ】
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風俗通いは「不貞行為」と見なされることがあります
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ご主人に対して慰謝料請求が認められる可能性はあります
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風俗嬢への慰謝料請求は、基本的に認められにくいです
ご質問
風俗嬢に慰謝料請求ができないのは分かりましたが、
逆に請求ができるケースはあるのでしょうか?
回答
先ほどご説明した通り、一般的に風俗嬢に対して慰謝料請求を行うのは難しいとされています。なぜなら、風俗嬢はあくまでも「業務として」サービスを提供しており、個人的な恋愛関係とは異なるため、法的な責任を問うのは困難だからです。
しかし、以下のような特別なケースでは、慰謝料請求が認められる可能性があります。
■ 慰謝料請求が可能と判断されるケース
① 風俗嬢が夫と 業務を超えた個人的な関係 を持っていた場合
たとえば、お店以外に会っていたり、交際関係になっていた場合など、「恋愛関係」または「愛人関係」として肉体関係を持っていたことが認められると、風俗嬢も「不貞行為の当事者」と見なされ、慰謝料の対象になります。
②風俗店を辞めた後も関係が続いていた場合
風俗店勤務中の関係ではなく、退職後も夫婦の関係に介入しているような状況では、一般的な不倫と同様に見なされます。
■ ただし、証拠が非常に重要です
風俗嬢への慰謝料請求は、通常の不倫相手への請求よりもハードルが高く、**「業務の範囲を超えていたこと」や「婚姻関係を壊したこと」**を証明する必要があります。
そのためには、プライベートでの密会し不貞行為の証拠が非常に重要になります。
【まとめ】
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風俗嬢が「個人的な愛人関係」になっていた場合、慰謝料請求の対象
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夫が既婚者と知りながら交際を続けていた場合も、責任を問えるケースあり
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業務の範囲内では請求は難しいため、「業務を超えた関係」を証明することがカギ
当社では、このような複雑なケースにおいても、必要な証拠の収集・分析を行い、弁護士と連携して慰謝料請求までしっかりとサポートする体制が整っています。